第2回:「酪農をチームで支える」働き方とは
大山乳業には、酪農家と一緒に牛の健康を守る「獣医師」が所属しています。
あまり知ることのない「大山乳業の獣医師」について、
普段の仕事内容や、やっていて良かったと感じること等全3回に分けてご紹介していきます。
第2回目の今回は「酪農をチームで支える働き方とは?」についてです。
topics
■ 「診る」から「支える」へ ~組合獣医師という新しい選択~
■ 現場に寄り添い、チームで酪農を支える
■ ”支える医療”にやりがいを感じる瞬間
■ これからのキャリア、後輩へのメッセージ
■ 「診る」から「支える」へ ~組合獣医師という新しい選択~
獣医師を目指したきっかけを教えて下さい。
高校の授業では生物、特に動物に関わることが好きだったのと、
高校生の時に漫画“動物のお医者さん”(獣医学科の学生の日常を描く)を読み、
獣医学科が面白そうだと思ったのが獣医師を目指すきっかけとなりました。
大山乳業へ就職された経緯は?
初めは犬猫病院の獣医師をイメージして獣医学科に入学しましたが、次第に『動物園で働きたい』
と考えるようになりました。3箇所の動物園へ実習に行き、全国の動物園に連絡を取ったり
就職活動をしましたが、残念ながら私の卒業の年に採用がありませんでした。
そんなとき、アルバイト先(大学近くの動物病院)の院長先生から
「鳥取県の大山乳業で、自分の同級生が牛の診療の仕事をしているから参考に行ってみたら?」
と紹介いただきました。縁もゆかりもない鳥取県でしたが、動物園の実習で鳥取大学の学生と
友達になり、彼女に会えるし家に泊めてもらえるという事もあり鳥取に行ってみることにしました。
大山乳業では先輩獣医師の診療に同行させてもらい、酪農家を回りました。
酪農家はみんな優しくて温かく乳牛は大きいけれど可愛いく、仕事もとてもやりがいがあって
楽しそうに感じました。また、自然豊かな鳥取県に魅力を感じ、大山乳業の採用試験を受けました。
■ 現場に寄り添い、チームで酪農を支える
実際に働いてみて印象が変わったことを教えて下さい。
毎日牛とは接していますが、仕事の対象は牛を飼っているヒト(酪農家)だということです。
獣医だからと言って何かを「教える」という立場ではなく、日々酪農家から教えてもらうことも多いです。
牛が健康で快適に暮らすにはどうしたらいいか、を一緒に考えるというスタンスで日々の仕事をしています。

入組当時と比べて変わったことは?
入組後3年間は臨床(病気の治療)も行っていました。獣医師が多く在籍していたので、休日や夜間も
当番で仕事を回し、点滴や手術、難産の介助などもしていました。その後、獣医師の減少により
臨床は共済診療所や開業獣医にお任せし、繁殖検診と指導業務だけ残して現在のスタイルへと変わりました。
■ ”支える医療”にやりがいを感じる瞬間
印象に残っているエピソードはありますか?
新人の頃、とてもお世話になった酪農家がいました。
高齢のご夫婦でしたが牛4頭をとても大事に飼っていて、少しでも気になることがあると相談があり、
診察に行くとお茶を飲みながら牛のこと、酪農の事をたくさん教えてもらいました。
おじいさんが病気で仕事ができなくなったため酪農をやめてしまいましたが、
おじいさんが亡くなった後、おばあさんから、病床でも私の話をしてくれていたことを聞き、
涙が止まりませんでした。若い頃からたくさんの酪農家や関係者の方に育てて頂いたと思っているので、
今は少しでも「恩返しがしたい」という想いで仕事をしています。
働き方の面ではどうですか?
大山乳業は産休育休がしっかり取れ、子供が小さい間は時短勤務もできるので育児中も働きやすい環境です。
また、酪農指導部の業務は自分で仕事のスケジュールが組め、休みが取りやすい部分は本当にありがたいです。
■ これからのキャリア、後輩へのメッセージ
今後挑戦してみたいことは?
最近、近隣の小学校で酪農や大山乳業について子どもたちにお話する機会があり、
「大山乳業で働いている獣医です」と伝えると子どもたちが興味を持って話を聞いてくれました。
獣医師だからこそ伝えられることもあると思うので、食育や消費者との交流にもっと
力を入れていきたいと思います。酪農を通して「食」や「仕事」「いのちの学び」を支援する
「酪農教育ファーム」という活動がありますが、教育ファームや支援活動を行うファシリテーターを
もっと増やして、私だけでなく酪農家が消費者と交流をするためのサポートをしていきたいです。
そういった活動を通して酪農への理解が深まり、牛乳の消費が増えるのはもちろんのこと、
酪農っていいなと思う若者が増え、酪農後継者が育つことに繋がれば良いなと思います。
組合獣医師を目指す人へメッセージをお願いします。
インターネットで何でも調べられる現代ですが、直接体験して感じることはたくさんあります。
少しでも興味があるものは学生時代の今、時間を有意義に使って見学に行ってほしいと思います。
私は興味のあった動物園で実習し、動物病院でアルバイトをしていたことが今の就職に繋がっています。
「今やりたいこと」に是非挑戦してやってみてほしいと思います。

